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第2話『二重作業を滅っ!3D化への道のりの巻』

  • 執筆者の写真: インフラCIMラボ
    インフラCIMラボ
  • 7月12日
  • 読了時間: 4分

更新日:6 日前



11話『欲張りすぎた詳細度!PC激重フリーズの巻』
※クリックで拡大                 第2話『二重作業を滅っ!3D化への道のりの巻』

【目次】

(1)作成段階におけるプロセスの重複

(2) 修正・設計変更段階における「両方直す」手間

(3)「2D設計」と「3D作成」の分業体制


~【BIM/CIM実務の実態】設計プロセスにおける「二重作業」の真の課題~



1.【現状の課題】

国土交通省が令和8年1月6日〜2月13日に直轄業務の受発注者に対して実施したアンケート調査(『第15回 BIM/CIM推進委員会 資料1:BIM/CIMの動向について』に記載)において、「発注者(行政側)」と「受注者(建設コンサルタント側)」の両者が、「BIM/CIMを導入することで最も非効率(手間)になっている」と共通して報告している項目があります。それが「2次元図面と3次元モデルの二重作業」です。



2.【現場のリアルな声が示す「二重作業」の現状と要因】

実務者が直面している「二重作業」の手間の正体は、国土交通省の公式資料の記述、および現在の実務現場における運用方法から、以下の3点に整理されます。


(1)作成段階におけるプロセスの重複

『第11回 BIM/CIM推進委員会 資料1:BIM/CIMの動向について』

『BIM/CIM取扱要領(詳細設計業務編)[土工・線形モデル(道路)]』より、

同資料において「3次元モデル作成は2次元設計を行ったあとに実施している場合が多く、効率化が進んでいない」と指摘されています。2次元での設計検討を完了した後に、重ねて3次元モデルを作成するという手順の重複が発生しているということです。


(2) 修正・設計変更段階における「両方直す」手間

『第11回 BIM/CIM推進委員会 資料1:BIM/CIMの動向について』より、

同資料において「設計内容の 修正・見直しを行う際に2次元図面とBIM/CIMモデルの両方を修正する手間が生じる」と報告されています。設計変更にともない、2次元と3次元の双方のデータをそれぞれ連動せずに手動で修正しなければならないことが、二重の手間を生む要因となっています。


(3)「2D設計」と「3D作成」の分業体制

実務現場では「2Dで設計検討を行い、納品用の3Dモデル作成は外部の専門会社や社内の3D担当者へ割り振る」という分業体制が多くとられています。

この体制は、社内の3D担当者の作業負担を増加させるだけでなく、外部への委託コストの増大や、変更内容がモデルに反映されるまでのタイムラグを生む要因となっています。さらに、3D作成を外部に依存し続けることは、社内の技術者が3次元設計へシフトするための貴重な成長機会(機会損失)を奪うことにも繋がっています。


3.【理想のBIM/CIM:二重作業を解消する「3次元設計の標準化」】

私たちが今後解決すべき真のテーマは、この分業による「2Dと3Dの重複」そのものを排除することにあります。この課題に対し、国土交通省は公式資料のなかで明確な「目指すべき姿(改善方針)」と「具体的なガイドライン」を提示しています。

(1) 3Dベースの設計と図面切り出しの必要性

国土交通省 『BIM/CIMの進め方について』より

同資料において、「3次元モデルを活用しながら設計検討を進め、モデルから2次元図面を切り出すことが必要」であると明確に位置づけられています。

(2) 3Dモデルを「正(工事契約図書)」とする取り組み

国土交通省 『3次元データを契約図書とする試行ガイドライン(案)』より

「3次元モデルが工事契約図書に位置づけられていないことから、2次元図面の修正が必要となり、非効率な作業が発生する」という課題をクリアにするため、「3次元モデルも工事契約図書として活用することで生産性の向上を進める」という試行・社会実装が本格化しています。

この『3次元データを契約図書とする試行ガイドライン(案)』に則り、今後は「2Dを直して外部や3D担当者に後追い修正をさせる分業」ではなく、「設計者が自ら3Dツールを扱い、その場でリアルタイムに3Dモデルに設計変更を反映する」内製化(インハウス化)への移行が求められます。


【4. 結論:3次元ベースの設計への転換】

これら国土交通省の公式方針や実務の課題からもわかる通り、最初から3次元を中心に設計を組み立て、3Dモデルを正(工事契約図書)として運用することが、二重作業や手戻りが発生する分業プロセスを抜本的に解消する解決策となります。

「2Dで設計して、外部や3D担当者に作成を割り振る」という分業体制から、今後は「設計チーム全体が、設計検討のために最初から自ら3Dを操る」という、3次元ベースのワークフローへの移行を進めていくことこそが、これからの社会基盤を支える豊かな未来作りのために必要不可欠ということではないでしょうか。


【参考 引用元公的資料・関連リンク】

国土交通省: 『BIM/CIM取扱要領(詳細設計業務編)[土工・線形モデル(道路)]』

国土交通省: 『第15回 BIM/CIM推進委員会 資料1:BIM/CIMの動向について』

国土交通省: 『第11回 BIM/CIM推進委員会 資料1:BIM/CIMの動向について』

国土交通省: 『BIM/CIMの進め方について』

国土交通省: 『3次元データを契約図書とする試行ガイドライン(案)』



【5.ニジ課長からの一言アドバイス】


「二重作業からの脱却を目指して、みなさんもワシと一緒に、最初から3D!チャレンジしてみませんか!!」




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