第4話『3Dアレルギーの処方箋の巻』
- インフラCIMラボ

- 7月15日
- 読了時間: 6分
更新日:1 日前

【要約】
先入観を捨てる: ゼロから覚える必要なし!2Dの線形・断面知識がそのまま活きる
はじめの一歩:メーカー公式の「無料チュートリアル」で直感的に操作感を体験!
実務での成果: 立体化で「部材の衝突(干渉)」を一瞬で見抜き、発注者協議も劇的スムーズに!
【目次】
(1) 【何から手をつけたら?】2Dの延長線上! 簡単なチュートリアルから直感的に試す
(2) 2D照査の限界を超え、初心者でも完成形が一瞬で見えてくる
(3) 「属性情報」の確認や「合意形成」で自分の技術的眼力がそのまま活きる
~【BIM/CIM実務の核心】 3Dアレルギーの処方箋は「2Dの延長線上に考えること」~
1.【現状の課題】3Dアレルギーの核心―操作習得の負担と専門性のハードル
第1話の4コマ漫画でニジ課長やシムるくんが激白しているように、実務の現場では「従来の2D設計の方が慣れていて早い」「3D化は業務負担が増えるだけ」という強い心理的抵抗感(過渡期のゆらぎ)が存在します。
国土交通省が実施したアンケート調査のデータを見ても、実務者が3Dに対して強い苦手意識やハードルを感じる最大の理由として、「3D CADソフトの操作が難しく、習得する時間が取れないこと」が明確な事実として挙げられています。
さらに、「社内で3Dを扱える技術者が限られており、一部の専門ツールのように見えてしまうこと」や、「作成されたモデルを実際の業務でどう活用すればよいのか、目的が見えないまま作業を求められること」が、3Dへの抵抗感を生み出す原因となっています。
2.【公的データからひも解く解決手順】誰でも一瞬で扱える
「3D CADは難しい」という先入観を持つ必要は一切ありません。
(1) 【何から手をつけたら?】
2Dの延長線上! 簡単なチュートリアルから直感的に試してみましょう!
主要な土木3D CAD(Civil 3DやV-nas Clair等)は、難解なプログラミングや複雑な3D CGの専門知識が求められるわけではありません。「2D図面の知識(線形や断面)をそのまま活用し、その延長線上」で扱えるよう設計されています。ソフト側に、初心者でも先入観なく直感的に操作できるナビ機能やボタン配置が充実しているため、ゼロから異次元の操作体系を覚えるわけではありません。
「何から手をつければいいか分からない」と悩んだら、次のステップで試してみるのがおすすめです。
【ステップ1】部門別のチュートリアルで操作感を掴む
Autodeskや川田テクノシステム(KTS)等のメーカー公式Webサイトでは、道路・水インフラ(上下水道)・構造物・土工など、部門別に特化した入門編ガイドやチュートリアルや動画が無料で豊富に公開されています。まずはご自身の担当分野のチュートリアルを開き、基本機能やボタン操作の流れを掴みます。
【ステップ2】手元にある2次元図面を使って入力していく
チュートリアルで操作の流れを理解したら、次は手元にある2次元図面を使って、画面のガイドに従って実際の設計数値を入力してみます。
道路設計なら: 手元にある2D図面を使って「中心線形(平面・縦断データ)」を入力してみる。
水インフラ・上下水道なら: 手元にある2D図面を使って「管径・土留め・桝の位置」を入力してみる。
構造物・土工なら: 手元にある2D図面を使って「標準パラメータ(幅や高さ)」を入力してみる。
手順通りに数値を入力するだけで、画面上に綺麗な3Dモデルが立ち上がってきます。これまで「難しそう」と先入観が強かった人ほど、「あれ?自分の知っている2Dの知識でここまでできるの?」と驚くはずです。ベテランならではの現場勘を活かせるのはもちろん、初心者にとっても直感的に構造を理解して素早くスキルアップできる最高のツールなのです。
(2) 2D照査の限界を超え、初心者でも完成形が把握しやすい
国土交通省:『BIM/CIM 設計照査シートの運用ガイドライン(案)』では、従来の2D図面(平面・縦断・横断図)を個別に突き合わせる照査では、部材の物理的干渉(鉄筋と配管の衝突、構造物と埋設物の接触など)の見落としが発生しやすいことが課題として示されています。
複雑なコマンドをすべて丸暗記する必要はありません。手順に従って入力し、立ち上がった3D画面を見れば、初心者であっても従来の2D図面では見落としがちだった複雑な構造や部材の干渉リスクを視覚的に把握しやすくなります。 そこに現場の知識が加わることで、納まりの不備や修正点が即座に把握できますので、手戻りのない最高位のモデルへと品質は爆上がりします。
(3) 「属性情報」の確認や発注者協議(合意形成)で自分の技術的眼力がそのまま活きる
BIM/CIMの本質は、見栄えの良い美しいCGを作ることではなく「情報をつなぐこと」にあります。
その要となる「属性情報(寸法・規格・基準など)」は、ソフト側に用意されている専用機能やテンプレートを使って選択・設定することで、要領に則ったデータがスムーズに整理・付与されます。
技術者はそのデータが正しく保持されているかを自分の眼で確認・調整することが可能です。そして、様々な協議の場において、モデルを直接動かしながら説明することで、言葉や2D図面では伝わりづらかった変更理由が一瞬で伝わり、迅速な合意形成を実現できます。
3.【結論】すべての技術者にとって必需品になっていく可能性大
3D CADソフトは、一部の専門家だけが使う特殊なツールではなく、これからの建設業においてすべての技術者にとって欠かせない「必需品」になっていく可能性が大きいです。
3Dアレルギーに対する最大の処方箋は、「難しそう」という先入観を持たずに、新しい電卓やスケールを扱う感覚で、まずは直感的な操作を試してみること、それが「CIM(シム)る」第一歩となるのです。
【参考 引用元公的資料・関連リンク】
国土交通省:『BIM/CIM 設計照査シートの運用ガイドライン(案)』
国土交通省:『3次元モデル成果物作成要領(案)』
国土交通省:『BIM/CIM 活用ガイドライン(案)』
【参考Webサイト・民間チュートリアル】
Autodesk(オートデスク株式会社):『Autodesk AutoCAD Civil 3D トレーニング教材』
川田テクノシステム株式会社(KTS):『V-nasClair 製品情報・各種部門別チュートリアルガイド』
4.ミリタンさんからの一言アドバイス

「先入観が強いほど『あれ?簡単かも』と驚くかもしれませんね。まずは直感的な操作を試してみましょう、それがCIM(シム)る、第一歩!です。
✨みなさんの職場の『CIMる一歩』やあるある体験談を私にも教えてね!✨」




