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第3話『さらば、愛しの二次元図面~2027年問題に迫る~の巻』

執筆者の写真: インフラCIMラボ
インフラCIMラボ
7月13日
読了時間: 5分

更新日:9月4日



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【要約】

  • 【3Dモデル契約図書化導入】2027年に向けて3Dモデルを「契約図書」とする運用への段階的な移行


  • 【外部依存への完全依存に伴うリスク】 絵に描いた餅のままでは、業務評価の減点や再修正の手戻りになることも!


  • 【段階活用で賢くCIMる】 高額CADは不要。Autodesk Viewer等の無料ツールで属性確認・納まりチェックを行う「検証力」など内製化が鍵!


【目次】


~【BIM/CIM実務の核心】 建設業の「2027年問題」と3Dモデル契約化~



1.【現状の課題】「おまけの3D」が「契約の要」に!

これまで「参考資料」扱いされることが多かった3Dモデルですが、国土交通省では3Dモデル自体を「契約図書」として運用するための試行とルール整備を推進しています。


試行運用を経て、2027年度に向けた段階的な導入方針が示される中、「従来の2D図面だけ作っていればいい」「うちには関係ない」という姿勢のままでは、将来の直轄工事の受発注において、大きく損をする可能性があります。


📅 導入までのロードマップ

  • 2025年度

    直轄工事において「3Dモデルを契約図書」とする試行運用を実施・検証

  • 2026年度

    試行運用の結果を踏まえ、国土交通省において運用ルールの整理・検討を進行

  • 2027年度

    運用ルールの整理・検討結果を踏まえ、「3Dモデルの契約図書化」に向けた本格導入・運用展開を目指す


2.【公的データからひも解く解決手順】「何」が変わるのか?

国土交通省が進める「3Dモデルの工事契約図書化」によって生じる主な変化を解説いたします。


① 3Dモデル不備による手戻りリスク

3Dモデルが契約図書として位置付けられる案件では、モデルデータの入力ミスや不整合が契約上の成果物不備として扱われる可能性があります。

⚠️ ここがリスク!

従来は参考資料として扱われていた3Dモデルの不備も、契約図書としてそのまま納品すれば、施工段階で発覚してしまい、修正や手戻り、業務評価に影響する可能性があります。


② 3次元表記(3DAモデル)と属性情報の標準化

これからは2D図面を別作成するのではなく、3Dモデル上に寸法や注記を直接表示する「3DAモデル」の活用や、部材への規格・仕様といった「属性情報」の付与が標準化されます。

🔑ここが変わる!

モデル形状から寸法線が連動して表示されるため、従来の「図面とモデルの寸法手入力による整合確認」といった作業が不要になり、形状データそのものの正確性がより重要になります。


▲【図解】3D構造物モデルの寸法変更が、2D断面図へリアルタイムに連動するイメージ図
▲【図解】3D構造物モデルの寸法変更が、2D断面図へリアルタイムに連動するイメージ図


3.【構造変化と生存戦略】建設コンサルタントが抱えるリスク

「3Dモデル工事契約図書化」が確実に進む中で、これまでどおり外部委託に依存した運用であり続けることはそのままリスクを抱えることにつながります。


⚠️ 外部への完全依存がリスクとなる背景

CIMに特化した協力会社は絵としての餅は描けてもその「中身」の精査まではできないことがあります。

図面が間違っていたとしてもそのまま綺麗な3Dデータを作ってくれます。そして「綺麗だけど間違いがどこかに潜んだ危ないデータ」が上がってくる可能性があります。

そのため、事前に設計側が「この配筋はおかしい」「橋脚と管が支障している」ことを把握して適切な指示を出すことが必要となります。


では、この使えないかもしれないデータ(絵に描いた餅)を納品した先に何が待っているのか、考えていきましょう。


🚨 業務成績評定や実務における影響要素

  • 業務成績評定の減点の可能性(入札影響)

    納品した3Dモデルの不備が契約上の成果品要件に関わる場合、再修正や手戻りが生じ、業務成績評定などの評価に影響する可能性があります。業務成績評定や総合評価の扱いによっては、将来の受注活動に影響する可能性があります。


  • モデル不備による「再修正・調整作業」の発生

    3Dモデルが「契約図書」となることで、モデルに寸法間違いや不整合があった場合、データのやり直しや関係者との協議調整などに余分な工数が増えてしまう懸念が生じます。(※納品時に発注者側が不備を見抜けなかった場合でも、契約上、その不備が受注者の責任に帰するものであれば、コンサル側の負担・手戻りとして修正を求められるのが実情です。)


4.【💡専門実務へのステップ】段階的に賢く運用

  • 完全内製化の推進

    作図からチェックまでを丸ごと外部に委託するのではなく、完全なる内製化を可能にする人材の確保と育成を集中的に実施し自社内の体制を構築・推進します。


  • モデリング不要の検証

    完全内製化は容易ではないため、統合ソフトによる干渉チェックの活用や、モデルの要素をクリックして属性情報(構造物の寸法・強度・かぶり厚等)を確認する作業を内部で行い不備の抽出を可能とする体制を構築・推進します。


  • 無料ビューワで対応可能

    高価な3D CADの全数導入が難しい場合、Autodesk ViewerやV-nasClair 3DViewerといった無料ツールで、3Dモデルの閲覧、納まりの目視確認、属性照合や指示出しが可能です。(※自動干渉チェック等の高度な解析は上位ソフト側の機能となりますが、目視確認や、読み込める範囲での属性照合は無料ビューアでもカバーできます)



第1話、第2話のとおり、3次元設計の完全内製化を見据えて、各々の立場に合わせた段階的な運用を行っていきましょう。

まずは2027年を直近のゴールとして目標を定めること、その場合にどのような対応が必要なのか、賢くCIM(シム)る一歩を始めてみてはいかがでしょうか。


【参考 引用元公的資料・関連リンク】

国土交通省: 『BIM/CIM取扱要領』

国土交通省: 『3次元モデル成果物作成要領(案)』



5.ハコカンからの一言アドバイス

「ピンチはチャンス!2027年に向けて、賢くCIM(シム)る一歩を始めませんか!

✨みなさんの職場のCIMる一歩やあるあるをぜひ私にも教えてくださいね!✨




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